【GPT-4o mini】OpenAIの最新軽量モデル!概要や使い方を解説
2024年7月19日、OpenAIが最新のGPT-4o miniを発表しました!
発表後1日も経たず、85万人以上の人々が興味を示していたんだとか。世界中がOpenAIのモデルリリースを楽しみにしているのがわかりますね!
GPT-4o miniは従来のGPTよりも「費用対効果の高い小型モデル」として発表されており、価格は従来のGPT-3.5Turboに比べて60%以上安くなりました。
この記事では、GPT-4o miniが従来のGPTと比べてどのような違いがあるのかについて解説します。
APIの使い方もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
GPT-4o miniとは
GPT-4o miniとは、2024年7月18日にOpenAI社が提供を開始した、低コストでコストパフォーマンスが非常に高い生成AIモデルです。
GPT-4と同等の性能を持ちながら、GPT-4oの約1/30の料金で利用できます。
現段階では、GPT-4o miniはテキストと画像のみに対応しており、今後音声と動画にも対応していく予定ですが、2024年12月時点ではまだ具体的な日程について言及はありません。
GPT-4o miniの登場で、「低コストで精度の高い生成AIを活用できるサービス」が今後さらに普及していくことが期待されます。
GPT-4o miniの特徴4つ
GPT-4o miniの特徴は以下の4つです。
- 低コストで高性能
- 出力スピードはGPT-4oの約2倍
- 出力の品質はGPT-4oに劣る
- 無料版でも利用可能
1つずつ見ていきましょう。
低コストで高性能
最大の特徴は、従来のGPTに比べて低コストなのに高性能である点です。
特に、推論・数学・コーディング・マルチモーダル推論タスクで高い性能を発揮します。
- 推論:MMLU
- 数学:MGSM
- コーディング:HumanEval
- マルチモーダル推論タスク:MMMU
上の画像から分かるように、GPT-4o miniが他の小型AIモデルや前世代のGPT-3.5 Turboに比べてさまざまなタスクで優れた性能を発揮していますね。
ただし、OpenAIの公式サイトでは次の注意点も併記されています。
今回のベンチマークの結果はOpenAIのsimple-evalsリポジトリを使用しており、標準化された方法で評価を行っているが、他の組織の評価方法とは異なる可能性がある点、APIアシスタントシステムメッセージプロンプトを使用していることから、特定の設定下での性能を評価していることを注意点として挙げています。
OpenAI
出力スピードはGPT-4oの約2倍
GPT-4o miniは、GPT-4oよりも迅速に出力可能となりました。
以下のように、約2倍のスピードで処理できます。
上の画像からも、GPT-4oと比べてGPT-4o miniの回答速度が上がっているのがわかります。(Gemini 1.5 Flashだけもはや別次元ですが(笑))
出力の品質はGPT-4oに劣る
GPT-4o miniは、GPT-4oの軽量モデルであるため、以下のグラフからも分かるとおり出力の品質はGPT-4oに劣ります。
精度が求められるような用途には向いていないので、GPT-4oと併せて使うのがおすすめです。
無料版でも利用可能
ChatGPT-4o miniは、無料ユーザーでも回数制限なしで利用できます。(アカウントは作成必須です。)
無料ユーザーはデフォルトでGPT-4oが設定されていますが、回数制限(5時間に約10回)に達すると自動的にGPT-4o miniに切り替わります。
ただし、ChatGPT-4oで利用できるWebブラウジングやカスタムGPTsなどの機能は利用できません。
GPT-4o miniのAPIコスト比較
GPT-4o miniと、従来のGPTとのコストを比較してみました。
| Model | Price | Price with Batch API |
| GPT-4o | $5.00/1M input tokens | $2.50/1M input tokens |
| $15.00/1M output tokens | $7.50/1M output tokens | |
| GPT-4o-2024-05-13 | $5.00/1M input tokens | $2.50/1M input tokens |
| $15.00/1M output tokens | $7.50/1M output tokens | |
| GPT-4o-mini | $0.150/1M input tokens | $0.075/1M input tokens |
| $0.600/1M output tokens | $0.300/1M output tokens | |
| GPT-4o-mini-2024-07-18 | $0.150/1M input tokens | $0.075/1M input tokens |
| $0.600/1M output tokens | $0.300/1M output tokens | |
| GPT-3.5-Turbo-0125 | $0.50/1M input tokens | $0.25/1M input tokens |
| $1.50/1M output tokens | $0.75/1M output tokens | |
| GPT-3.5-Turbo-instruct | $1.50/1M input tokens | $0.75/1M input tokens |
| $2.00/1M output tokens | $1.00/1M output tokens |
表をみて分かるとおり、GPT-4o miniは100万入力トークンあたり15セント、100万出力トークンあたり60セントです。
OpenAIは、従来のモデルと比較すると1桁以上安価であると発表しています。
また、GPT-3.5 Turboに比べると60%以上安価であり、より高性能なモデルがより低コストで利用可能な点が素晴らしいです!
他の生成AIと比べても以下のとおり。
GPT-4o miniは圧倒的に低コストです!(Gemini Flashは再び別次元ですが、それは今は置いといてください(笑))
GPT-4o miniの使い方
GPT-4o miniの使い方はいたって簡単。
ChatGPTにログインして、GPT-4o miniのモデルを選択するだけです。
これまではモデル選択にGPT-3.5がありましたが、GPT-3.5は完全になくなってGPT-4o miniに置き換わりました
モデルを選択後、これまで通りプロンプトを入力するだけで実行可能です。
GPT-4o miniのAPIの使い方
GPT-4o miniは、Assistants API、Chat Completions API、Batch APIを通じて開発者向けに提供されており、OpenAIのAPI keyページからAPIキーを作成して実装可能です。
コーディングの際に「gpt-4o-mini」と、モデルを指定するだけで使うことができます。

ここで表示されるAPIキーは1度しか表示できないので、必ずどこかにコピペしてくださいね!
さいごに
この記事では、GPT-4o miniについて詳しく解説しました。
公式サイトやSNSでの評価をみていると、GPT-4o miniは一般ユーザー向けというよりも開発者向けの印象です。
特に、大規模で複雑なアプリケーションを低コストで開発したい場合に、GPT-4o miniが活躍するのではないかと思いました。
とは言っても、他の生成AIに比べれば高性能であり、何より無料で回数制限なしで使えるというのが、無料ユーザーにとっては非常に助かる点です!
みなさんもぜひ、GPT-4oとGPT-4o miniの違いを比べてみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。




