【NotebookLM】超便利なGoogle生成AIツールの使い方を徹底解説!

Google NotebookLM アイキャッチ

2024年6月6日(現地時間)にGoogleからリリースされた情報整理AIツール「NotebookLM」について解説します。

NotebookLMの超便利な活用法もご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

NotebookLMとは

Googleが提供する「NotebookLM」とは、生成AIを活用して業務やリサーチなどを効率化する情報整理ツールです。

従来のノートアプリと違う点は、アップロードされたドキュメントの内容をAIが読み込んで提案・要約・分析・整理などをする「AIコラボレーター」として機能することです。

他のLLMと違い、各社独自のデータセットやインターネット上の情報を含まないため、LLMの課題であるハルシネーション(不確かな情報を最もらしく回答してしまう状況)を高確率で回避できます。

複雑な設定は不要で、基本的にチャット形式でのやり取りのみで作業が完結する点も魅力ですね。

NotebookLMの特徴7つ

NotebookLMの主な特徴は以下の7つです。

  • Gemini1.5Proを搭載
  • 多言語に対応
  • 資料の要約や解説が可能
  • 画像データの認識
  • 質疑応答機能
  • 無料で利用可能
  • 文字を音声に変換最新機能!

1つずつ見ていきましょう。

Gemini 1.5 Proを搭載

NotebookLMには、Googleが開発した最新の大規模言語モデル(LLM)「Gemini 1.5 Pro」が搭載されています。

「Gemini 1.5 Pro」は非常に優れた言語処理と推論能力を持ち、処理できるトークン数は1度に100万トークンという、競合他社と比べても圧倒的な数値です。

動画なら1時間、テキストなら70万程度の処理に対応できます。

多言語に対応

NotebookLMは、日本語を含む180以上の国や地域で利用できる多言語対応の生成AIサービスです。

このサービスに搭載されている「Gemini 1.5 Pro」言語モデルは、ベンチマークテストの日本語カテゴリにおいてGPT-4oに次ぐ高得点を出すなど、言語性能が非常に優秀です。

ちなみに、2024年9月3日のGPT-4oアップデート前は、Gemini 1.5 Proがトップでした。

【速報】Gemini 1.5 Proが日本語性能トップに

ユーザー投票でランキングが変動するChatbot Arenaの日本語カテゴリにおいて、Gemini 1.5 ProがGPT-4oを抑えてNo.1の座につきました。しかも、Google AI Studioから無料で使えます。Gemini 1.5 proの厳選した5つの活用事例をスレッドにまとめました🧵👇 pic.twitter.com/mFkMJ8o7Sl

— ChatGPT研究所 (@ctgptlb) June 4, 2024

質問や回答が異なる言語で行われてもスムーズにやり取りできるため、異なる言語間での情報共有やコミュニケーションがスムーズに行えます。

資料の要約や解説が可能

NotebookLMは、膨大な資料を効率的に要約し、わかりやすく解説できます。

ドキュメントやデータを瞬時に分析して重要なポイントを抽出・要約してくれるので、たとえば論文のような膨大な情報量のある資料でも、短時間で要点だけを得ることができます。

表示結果には引用元が記載されているので、事実確認も簡単です。

情報を整理し必要な情報を素早く把握できるため、仕事や学習に大いに役立ちそうですよね。

画像データの認識

NotebookLMは、テキストデータだけでなく、画像データの認識機能も搭載されています。

アップロードされたファイル内の画像やイラストも理解し、分析・要約することが可能です。

様々なグラフや統計データなどをアップロードすれば、瞬時にデータの情報を整理してくれるので非常に便利です。

質疑応答機能

アップロードしたドキュメント内容で分からない部分がある場合、チャットで質問するとドキュメント内容に基づいて適切な回答をしてくれます。

質問内容の文脈や背景を踏まえた検索ができるので、精度の高い情報を瞬時に得ることが可能です。

無料で利用可能

NotebookLM は現在、一般ユーザー向けの無料版と、ビジネス向けの「NotebookLM Business」という有料版っが提供されています。

Businessプランの料金はまだ発表されていませんが、カスタマイズ機能の強化やチームメンバーとの共有など、ビジネス向けの機能が追加される予定です。

ビジネス利用を検討している場合は、こちらのパイロットプログラムから申し込みを行ってください。

無料プランでも十分すぎる機能があるので、個人利用や小規模プロジェクトであれば課金の必要はないかなと思います!

【最新機能】文字を音声に変換

2024年9月11日のアップデートで、「Audio Overview」という音声変換機能が新しく追加されました。

これがものすごく面白い機能で、文字をそのまま音声にするのではありません。

2人の男女がアップロード内容を掘り下げて会話をする「Deep dive conversation」という機能なんです。(しかもほぼ人間のような会話!)

内容の薄いたった1枚のチラシでも、4~5分程度の会話内容を生成してくれます。

2024年11月時点での対応言語はまだ英語のみなので、アップロード内容が日本語であっても英語で生成されます。(内容はちゃんと合ってるのがすごいところ)

近いうちに日本語にも対応するはずなので、期待して待ちましょう!

NotebookLMの使い方

それでは、NotebookLMの使い方を解説していきます。

まずは、NotebookLMの公式サイトにアクセスしてください。

1. トップページの「Try NotebookLM」をクリックします。

2. Googleアカウント情報を入力してログインします。(Googleアカウントがないと使えないので、持ってない人は作ってくださいね)

3. 「新しいノートブック」をクリックします。

4. ファイル形式を選択して、アップロードします。

対応しているファイルは以下の5つです。

  • Googleドライブ
  • PDF
  • テキストファイル
  • コピーされたテキスト
  • webサイトのURL

今回は試しに、経済産業省の「デジタルガバナンス・コード2.0」のPDFを読み込ませてみました。

重要ポイントを抽出して、分かりやすく要約してくれています。

6. さらにチャット形式で質問をしてみましょう。その際、どの部分を参考にしたかのチェックもできます。

7.アップロードしたファイル内容を音声化もできます。①Chat欄右横の「NotebookLM guide」をクリックして、②Audio Overviewの「Generate」をクリックすると、自動で音声での概要説明を生成してくれます。

NotebookLMの活用方法

NotebookLMの使い方が分かったところで、さっそくその活用法を見ていきましょう!

すでにX(旧Twitter)上では、NotebookLMの超便利な使い方をシェアしている方がたくさんいますので、今回はそのうちのいくつかをピックアップしてご紹介したいと思います。

活用方法①NotebookLM × 医療

このポストでは、NotebookLMに医学ガイドラインPDFを読み込ませることで、まるで指導医の授業を受けているように勉強を進められる使い方を試しています。

NotebookLMの特長である出典部分の簡単参照が非常に役立ち、情報の信頼性を担保しつつ、AIが医学情報の収集と学習をサポートしてくれるとのこと。

医学論文は非常に長文で難解なものばかりなので、この使い方はものすごく便利ですね!

活用方法②NotebookLM × 専用ボット

このポストでは、「PDFやサイトURLを投入して自分専用のFAQボットを簡単に作成する」という面白い使い方をされていました!

膨大な量のファイルを元に高性能AI「Gemini 1.5 pro」が回答し、引用元も表示してくれるので信頼性もあります。

この使い方なら誰でも手軽にAIを活用できますね!

活用方法③ NotebookLM × 契約書

このポストでは、試しにビッグシム契約書のPDFを読み込ませています。

自分で読むにはちょっと大変な量の契約内容が見事に要約されています!

これなら光回線のオプションの注意事項もわかりやすく整理されていて、読むのに苦労しなくて済みそうです。

こういった回線の契約はオプションの罠も多く、知らないうちにオプション料金が発生していることもありますよね。

NotebookLMを使えば、無料で罠オプションを回避できるかも!

活用方法④ NotebookLM × 読書

このポストでは、本のPDFをアップロードして内容を要約してもらっています。

具体的な手順は以下の通り。

  •  本のPDFをアップロードする
  •  中身が全部左側に出てくる
  •  AIに色々質問ができる
  •  答えに出てきた部分を左側で読める
  •  回答をピン留めするとメモとして保存できる。メモを自分で書くこともできる

本からのインプットが驚くほど効率的になり、まさに読書体験が根底から変わってしまいそうな使い方……!

活用方法⑤ NotebookLM × 論文

膨大な量になりがちな論文も、NotebookLMを使えば瞬時に要約してくれるだけでなく、重要ポイントを抽出して要約してくれるので非常に便利です。

ただし、返答の仕様がLaTeX形式ではなく数式がテキスト形式になってしまうようなので、そこはアップデートで改善されることを期待しましょう!

活用方法⑥ NotebookLM × マーケティング

このポストでは、なんと紙のビジネス書を断裁し、OCRでスキャンしてPDF化しています!

そのPDFをNotebookLMにアップロードしてマーケティングについて質問すると、本の内容を要約・引用して回答してくれるので、「まるでコトラー先生に直接質問しているかのよう」とのこと。

そしてさらに、抽出された文章をGPTsの「Whimsical Diagrams」に投入してマインドマップを作成し、補足部分を追加してリッチな資料に仕上げることも可能とのことです。

紙媒体を裁断するというのは、予想の斜め上をいく使い方ですね(笑)

しかし、情報量の多いマーケティング関連の文書をNotebookLMで要約すれば、重要な部分だけピックアップして知ることができるので、本を読む時間がない!という方にはピッタリの使い方かも?

活用方法⑦NotebookLM×ポッドキャスト

このポストでは、最新機能の「Audio Overview」を活用して簡単にAI音声コンテンツを作る方法が紹介されています。

やり方は、プレゼン資料や参考文献をNotebookLMにアップロードして音声を生成するだけです。

たとえばプレゼン用などに使いたい場合は、ここからさらに作った音声に画像をつけて動画化、文字起こしをして日本語翻訳と字幕をつけていきます。

会話形式なので、難しい内容も耳で聞いて理解しやすくなりますね!授業の予習や、プレゼンの練習にも使えそうです。

さいごに

NotebookLMは、Googleの生成AI「Gemini 1.5 Pro」を搭載した画期的な情報整理AIツールです。

PDFやテキストをアップロードすると、AIが重要な部分をピックアップして要約・引用を行ってくれます。

さらに新しく追加された「Audio Overview」という機能で、アップロード内容を音声会話に変換することもできるようになりました!

特に、多言語対応と高精度な情報処理が特徴で、ビジネスや学習の効率を大幅に向上させてくれそうですね。

2024年11月現在、無料版でもほとんどの機能を利用できるので、便利なNotebookLMをぜひ試してみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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